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貸金業者の期限の利益喪失、遅延損害金の主張について

2015/07/06

 過払金返還請求に対する貸金業者の抗弁として、借主の返済が遅れていたとして、期限の利益喪失、遅延損害金の発生の主張がされることが多くなりました。

通常は、貸金業者の期限の利益喪失、遅延損害金の発生の主張に対し、信義則に反して認められないとする判断がされるので、恐れることはありません。

約定の返済日に遅れても、元利金の一括支払請求をすることなく、分割金を受領し続けていた場合、過払金の返還を求められるや期限の利益を喪失した旨を主張することは、信義則に反して認められないという理由です。

また、アイフルのように、返済が遅れた日以降の取引を、すべて遅延利率で計算すべきとする主張をする業者は限られています。

 ただ、最近、訴訟において、できるだけ和解金を減額しようとする業者が、遅滞した日数分は遅延損害金が発生しているとの論点を持ち出す案件が増えてきました。また、簡易裁判所で、このような業者の主張を認め、遅れた日数分の遅延損害金の発生はやむを得ないと判断する裁判官もいるようなのです。

この遅滞した日数分の遅延損害金を含む計算をすべきだと主張してくるケースでは、その対応にちょっと注意が必要です。

この論点の根本も、期限の利益が喪失したので、遅延利率で計算すべきということでは全く同じだからです。

遅れた日数分の遅延損害金を計算しても、過払金額にはさほど差は生じませんが、予備的にも認めないことが肝心です。そのような主張・立証は貸金業者がすべきことで、付き合う必要はないのです。

借主側は、返済が遅れた際も、元利金の一括支払請求をされることなく、分割金を返済し続けていれば、期限の利益を喪失していないと誤信(通常の取引が継続していたとの認識)し、経過利息として支払っていたものと認識していたと反論をすべきです。

借主の返済が1~2日遅れた時に、期限の利益を喪失したとして、元利金の一括請求をして、借主を破綻に追い込む業者はありません。そんなことをしたら、継続的な取引をして、長く弁済金を受領し続けるという貸金業者のビジネスモデルが成立しないからです。よほどの状況にならない限りはそのような対応はしません。

そのことを具体的に反論しておけば良いのです。

 当事務所では、「遅れた日数分くらいは・・・」で妥協するのは論外です。過払金返還請求に至るや、期限の利益喪失を持ち出す主張はとにかく封じるべきと考えています。